Protoolsでプレイリストを作成するショートカット

目次

はじめに

プレイリストとは例えば歌を録音する際、

「良いテイクが録れたけど保険でもう数テイク欲しい」という場合、

ボーカルトラックを新たに作らなくてもそのトラックに今のテイクを残したまま録音する事ができるという便利機能です。同じトラックにサブのトラックを作るようなイメージなので、「ウラチャンネル(通称:ウラチャン)」なんて呼び方をしたりもします。

下記画像のように一見普通のオーディオトラックのように見えますが、

通常のオーディオトラックのように見えます

下記画像のように赤い四角部分を「波形」から「プレイリスト」に変更する事で、このトラックにあと3テイク分録音されている事が把握できます。

赤い四角部分を「プレイリスト」にする事で、このトラックのテイクを全て表示できます

ほとんどの主要なDAWには備わっている機能で、個人的には今となってはこの機能が無いと録音は成り立たないのでは無いかと思うほど必須の機能だと思っております。

録音作業中にパッと新規プレイリストを作りたいと思い、Protoolsでもきっとショートカットがあるはずだと思っていたのですが、なかなか発見できなかったのですが、最近になって発見しましたので忘れないうちにメモします。

今回はショートカットのご紹介に留まらせて頂き、機会があったらプレイリスト自体の便利な使い方もご紹介できたらと思います。

プレイリストを作成するショートカット

プレイリストのショートカットは2種類あります。

1:今トラック上にあるオーディオクリップを残してプレイリストを作成するショートカット

MacのUSキーボード使用時

Control + ⌘ + \(バックスラッシュ)

こちらは下記画像の緑の四角で囲われたTake01のオーディオクリップを残したままプレイリストを作成するショートカットで、ボーカルなどをパンチインしたい時などに便利です。

オーディオクリップを残したままプレイリストを作成

2:今トラック上にあるオーディオクリップを残さないで新規に真っ新なプレイリストを作成するショートカット

MacのUSキーボード使用時

Control + \(バックスラッシュ)

こちらは下記画像のように、Take01のオーディオクリップは残さないでプレイリストを作成するショートカットで、ボーカルなどを全部リテイクしたい時などに便利です。

オーディオクリップを残さず、プレイリストを作成

バックスラッシュという聞き慣れないキーですが、MacのUSキーボードですと、deleteキーの真下にあり、比較的覚えやすい位置にあります。

ショートカットで作成する際の注意点

こちらのショートカットですが注意点が2つあります。

1つ目は

選択したトラックに対して有効

という事です。

下記画像でVoトラックとGuitarトラックがありますが、緑の四角で囲われているトラック名は背景が白くなってます。これがProtoolsでいう所の

トラックが選択されている状態

ということになります。

選択状態にあるトラックにしか適応されない

今回のショートカットはこの状態になっているトラックのみに有効なショートカットとなっております。

ですので、上記画像の場合Guitarトラックには適応されません。

選択された状態にすること自体は簡単で、トラック名の上をクリックするだけです。

ただ、レコーディングであれもこれもと作業していると、ついつい録音するトラックを選択状態にしておく事を忘れてしまいがちなので、注意しましょう。

2つ目は

間違って Option ボタンを一緒に押してしまうと現在Protools上にあるトラック全てに適応されてしまう

という事です。

下記画像は本来、ピアノのトラックにのみプレイリストを作りたかったのですが、間違えて

Control + ⌘ + \ + Option

と押してしまったため、他の Vo Guitar Bass のトラックにもプレイリスト作成のショートカットが適応されてしまった例です。

トラックが消えてしまうわけでは無いので、問題が無いと言えば無いのですが、後々

「なんでこのトラックにウラチャン作ったんだっけ??」

みたいな事になり、ちょっとした混乱を招く恐れもありますので、注意してください。

間違って Option ボタンも押してしまうと、全トラックに適応されてしまう

最後に

如何でしたでしょうか??

注意点に関しましては、良くも悪くもなところがありまして、例えばバンドで一発録音をしている際、

全員でもう1テイク録る

と言った場合には Option 付きのプレイリスト作成を行えば全トラックが適応されるので逆にとても便利なショートカットとも言えます。

ショートカットとしてはちょっとマニアックな部類のショートカットですが、知っていると手放せないショートカットですので、覚えておいて損はないと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございます。皆様の制作のご参考になれば幸いです。